「お前らぁ!わしの歌を聴くぜよぉぉ!!」
時はのちに幕末と呼ばれた時代、天歌泰平―。
徳川幕府の「天歌」により、民の心が奪われた泰平の世。
幕府は「天歌」以外を歌う者を捕らえ、
愛獲の力、天歌による泰平化により、支配を完璧な物としようとしていた。
自由に歌が歌えない世の中を快く思わない坂本龍馬(良知真次)は、
禁止されたRockを歌おうとするが、聴いてくれる者はいなかった。
オーディション会場でも門前払いの龍馬は、
居候となっている「アルベルゴ・ディ・テラーダ」の名物、ピッツァ・マルゲリータを
噛み締めると共に、悔しさも噛み締めていた。
ある時、龍馬は町で高杉晋作(太田基裕)、桂小五郎(矢田悠祐)らと出会う。
二人は龍馬にギターを与えた吉田松陰を師と仰ぐ者たちだった。
松陰に心酔している高杉は、松陰のギターを手にしている龍馬を不審に思いギターを取り返そうとしているところに、新選組隊士が現れる。龍馬は御禁制であるギターを見回りの隊士に没収されそうになるのであった。
「ギュイイイイイイン!!!」
掻き鳴らすギターの音。龍馬は突如、魂のRockを歌う。
その歌声は荒削りながらも桂や隊士たちの心に響かせた。
桂は言う。
「全ての人間の心、それが最高の高みまで上り詰めたもの……超魂。
その超魂の欠片……片魂を龍馬が持っている」と…。
『飛び散った五つの片魂』…『忍び寄る幕府の影』…そして『謎の美少年』…
龍馬たちは様々な背景を前に自由とロックの為に立ち上がる!
果たして、その熱情で民の魂を解放させることができるのか!?
一方、「天歌」を歌う「最高愛獲新選組」。
土方歳三(輝馬)や沖田総司(佐々木喜英)らの歌声は、町娘の心を射抜き、その「雷舞」は、世界を震撼させていた…。
幕末に魂の叫び声を放ち生きる者たち。
時代の流れを変える者たちの魂のRockは、泰平の世に響き渡るか!?
今、銀河劇場にて、「志士」の声技がぶつかり合う――。
「超歌劇 『幕末Rock』、開幕ぜよぉぉぉぉ!!」